憑依霊

むかし話

20年ほど前の話です。その頃、スピリチュアルな奉仕活動を行うボランティアグループに所属していました。といっても、宗教色は全くなく、京都のMさんという霊能力者を中心に自然とできたグループで、日本各地のみならず世界のいろいろな場所に出かけて行き、囚われている霊や、波動がおかしくなっているスポットを開放するというエネルギーワークをやっていました。5、6年ほど活動していたでしょうか。最後は自分自身の考えや波動と合わなくなり、「破門」されてしまいましたが(^^♪、この活動に参加したお蔭でいろいろな能力が少しずつ開いて、スピリチュアルガイドとも交流できるようになりました。親しい人にはヒーリングなどもしていました。

ある日、後輩の女性から突然電話があり、「数日前から体の調子がおかしいんです。ヒーリングしてもらえませんか?」というので、少し詳しく話を聞くと、
「自分では全く意識していないのに、体がぐにゃぐにゃと勝手に動き出してしまうんです。いつも診てもらっている整体の先生に相談したら、それは体ではなくて霊の問題だから、と知り合いの霊媒師を紹介してもらいました(なんで整体師が霊媒師と関係あるの??)。
その霊媒の先生に相談したら、遠隔で除霊しておくから、寝る前に枕元に塩と果物を置いて寝なさい、と言われ、その通りしたのですが、全く良くなりません(オイオイ、なんか厄介な風向きだなぁ)。先日、飲み会でヒーリングもできるとおっしゃっていたので、やってもらえませんか?」
じゃ、昼休みに様子を見させてもらいます、ということで、会議室で合流。

「自分で意識して力を入れていると普通にしていられるのですが、少し気を緩めると体が勝手に動き出すんです。」
確かに、膝とか手足が少し震えているようにみえる。
「じゃ、効果があるかどうか分かりませんけど、ちょっとヒーリングしてみます。」と彼女にエネルギーを送り始めたところ、彼女の体が、蛸のように動き始めて、中国雑技団でも新体操の選手でもこんな動きはできないだろう、という状態に。
これは確かに何かが取り憑いているに違いない。しかしどうやれば良いのか、とやや焦りながらヒーリングを続けると、さらに動きが激しくなってきて、もう収拾不能状態。このまま「エクソシスト」(古い!)みたいになるのでは、と頭が真っ白に。

次の瞬間、自分でもなぜそうしたのか分からないのですが、両手を大きく拡げ立ち上がり、ハラの底からの気合の声が出ました。すると、部屋全体が真っ白いエネルギーに包まれ、彼女の動きが突然小さくなりました。時折、手足がピクピクと動くものの、もうヤマは越えたと思えました。そのあと普通のヒーリングを10分ほど施して終了。その後は再発せず、良くなりました。

京都のMさんに聞くと、彼女の過去の転生で因縁のあった存在が肉体を乗っ取ろうと企てていた。火事場の馬鹿力のエネルギーでその存在は別の次元まで飛ばされてしまい、その霊には何が起こったのか全く分からなかったはずなので、あなたに影響はないですよ、とのこと。

これも何かの縁、経験なのでしょうが、憑依霊の除霊までやるとは思いませんでした。憑依もかなり進んでいて、精神もおかしくなる寸前、という状態だったらしいので、結果としては良かったのですが、こちらは除霊などやったことないし、あの場面を思い出すと今でもビビります。
しかしご本人はどう認識されているのか、一言電話で、ありがとうございます、良くなりました、とだけ。普通のヒーリングで治ったと思ったのでしょうか。

何事もボランティアでやっているので文句はありませんが、「世の中、こんなもんだなぁ」
自分がしてあげたこと、受けた傷はいつまでも覚えているが、自分がしてもらったこと、与えた傷は殆ど覚えていない。エゴの副作用ですね。

私もなかなか「我が振り」が直せません(^^♪

コメント

  1. NAO より:

    最近笑ってない、笑えない、気分が落ち込む身体の調子も良くない…状態が続いていました。ですが、このブログの内容を読んで、声を出して笑わせて頂きました!大変な思いをされた様ですが、一人の女性を救ってくれた事に感謝します。
    そして、めっちゃ面白かったです(^^)
    ありがとう☆

    • gaianotabibito より:

      コメントありがとうございます!
      いやぁ、そんなツボがあるとは知りませんでした(笑)
      これからも楽しんでいただけるよう頑張ります!